ご挨拶
いま,中小企業は,次世代のビジネスを担える中核的専門人材を求めています。
今日,中小企業を取り巻く経済環境はダイナミックに変化しています。たとえば,「下請け構造からの脱却」「資金調達形態の変化」「ベンチャーやスタートアップ企業の立ち上げ」「事業承継問題」など解決すべき課題が山積しています。このような経済環境の変化の中で,中小企業では,ビジネスや会計に明るく,次世代の事業経営を担える専門人材が強く求められています。 「中小企業BANTO認定試験®」の目的は,中小企業における自立した経営幹部の養成にあります。つまり,中小企業の厳しい経済環境を踏まえ,会計・財務の知識を軸として,ビジネスに必要な法律やコミュニケーションなどの知識を幅広く備え,中小企業の健全な成長に貢献できる専門人材の養成です。 従来,中小企業では,ビジネスや会計の重要性が認識されていたにもかかわらず,その知識や理解は決して十分とはいえませんでした。多くの中小企業では,経営者の経験や勘による事業運営が中心であり,科学的かつ合理的な事業運営とは,ほど遠いのが実情でした。そのため,大企業と比較して中小企業が倒産するケースが多くみられました。このような状況は,中小企業のみならず,日本経済にとって決してよいことではありません。中小企業の健全な成長と日本経済の持続的な発展のためには,中小企業の経営者や経営幹部が,ビジネスや会計に関する正しい知識・スキル的確な分析力・判断力を備えておく必要があります。 そこで,公益社団法人「全国経理教育協会」では,中小企業における中核的な専門人材を養成するため,「中小企業BANTO認定試験®」を実施することになりました。 本認定試験は日本商工会議所,中小企業家同友会全国協議会等々の方々より推進委員としてご助言をいただいております。 本認定試験を通して,受験生の皆様が中小企業のビジネスや会計に関する正しい知識・スキルと分析力・判断力を身につけていただくことを,心より祈念しております。